私自身は自分の意見や考えを相手に伝えるのが、とても下手です。
そのため、社会に出てからは苦労しました。
接客業ですから、いやおうなくコミュニケーションスキルを求められます。
そんな中で苦しみながら学んだこと。
さらに自分のように伝えるのが苦手な人に、共通点があることも発見しました。
それらの気付きを誰かの役に立てばと、書き記します。
まず最初は、私自身が相手に伝えるときに気を付けている事からです。
相手に合わせて話す
私が伝える事が苦手なのを自覚したのは中学生くらいです。
当時の私は、自分の頭の中で考えている内容を相手に話すと、たいていはポカーンとされていました。
たぶん、もっと小さい時からそうだったと思いますが、自分自身では気付いてなかったんでしょうね。
中学生くらいになって、やっと相手に理解してもらえてないのが分かって来たわけです。
これがまた、苦しいんですよね。
「相手が理解してないのは分かる」「でも、どうしたら伝わるかは分からない」
手も足もでない、ある意味では暗黒時代でした。
そのため、どう話せば伝わるのか、なぜ理解してもらえないのかを必死に考えた訳です。
そして、原因の一つが判明しました。
当時の私自身は、話すことに夢中で、そこに相手がいなかったのです。
言い方を変えれば、自分自身に向かって話しかけていました。
つまり自分の知っている事は、相手も知っている前提で説明をしていたのです。
でも、自分と相手の知識が同じはずがありませんよね。
24時間一緒にいる訳ではないですし、興味があるものや趣味も別です。
私にとっては知っていることや経験した内容でも、相手にとっては未知の世界なのです。
なのに、同じ知識や経験をもっていることを前提に説明をしても伝わるわけが無いと。
当たりまえっちゃー当たり前なんですけどね。
でもその頃の私は、そんな当たり前のことを出来ていませんでした。
そうは言っても例えば、赤ちゃんに話す時には話し方も内容も変えますよ。
赤ちゃんに、大人と同じような感じで話しても伝わらないですから。
ところが大人が相手だと、ついつい相手も分かっている前提の内容になってしまうのです。
だから相手が大人でも、赤ちゃんに話す時のように聞き手に合わせるようにしたのです。
言い方も内容も、聞き手次第で変更します。
誰にでも赤ちゃん言葉で話すわけではないですよ。
相手の知識が足りないと思われるなら、専門的な用語を簡単な日本語に置き換えたり、相手が知らないと思われる内容なら補足を入れるようにした訳です。
そりゃそーでしょって事ですが、実際にやろうとすると、これがなかなか難しい。
いまだに試行錯誤する日々です。
でもこの間、新しい職場に行った時に「コミュニケーションスキル高いね!」って同僚の人に言われました。
お世辞かもしれませんが、それでも初めて言われたので嬉しかったです。
少しずつですが、努力が実って来ているのかもしれません。
ココがポイント
自分を基準にせず、相手を基準に話す
伝わらない時はシンプルにする
さて続きましての内容は、私自身のことではありません。
もともと話すのが苦手な私は、同じように説明下手な人が気になるんです。
そこで伝え下手な人を注意して見たり、聞いたりしていると、伝え下手には一つの共通点があることに気付きました。
その共通点とはズバリ!
「うまく伝わらないと詳しく説明しようとする」ことです。
みなさん相手に理解してもらえてないなと感じると、さらに詳しく状況や内容を、1から10まで説明しようとします。
でもこれは、むしろ逆効果なことが多いんですよ!
内容や状況を理解できていない相手の頭の中は、「?」マークがいっぱいです。
相手は情報が少ないせいで状況を把握できないのではなく、こちらが何についての話をしているのかが分からず、頭が混乱しています。
そんな状態の人にさらに大量の情報をだすと、余計に頭の中を混乱させてしまいます。
そのため伝わっていないなと感じた時には、むしろ簡単に、シンプルに、一言で、大枠だけを説明するのです。
そして相手が「大筋を理解」してから、詳しい状況を追加で説明すると伝わりやすくなります。
ココがポイント
伝わらない時には、まず大筋だけを一言で説明する
ちなみに情報が足りずに理解されていない時もあるのですが、私の経験上、そういった際には相手が「この点はどんな状況?」とか聞き返してきます。
聞き返しもされない時は、先程いったように相手の頭の中は混乱、ようは何を聞き返していいのかも分からない状態です。